社長のつぶやきメモ帳

カンダシステム株式会社の社長をしている画像解析プログラマーのブログ

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直線補間

補間について少し書いてみます。間を補うと書いて補間。点と点の間を繋ぐ。私がプログラムを書き始めた頃は、直線描画のハードあるいはコードで作っていた。

o点とp点を繋ぐ。

X方向に3、Y方向に5進む。

 

多分上の図が望まれる。

 除算機能のないCPUがまれになった現在では、増分(Y/X、あるいはX/Y)を

求めておいて、累積させれば求まる。

 上の例で言うと、増分は3/5(=Y/X)となる。

 累積の結果1を超えた場合は上と右へ、超えない場合は右のみへ進める。

Yの累積値

Xの座標

Yの座標

Yの目標値

誤差

始点

1回補間後

3/5

3/5

-3/5

2回補間後

6/5->1/5

2

6/5

-1/5

3回補間後

4/5

3

1

9/5

-4/5

4回補間後

7/5->2/5

4

2

12/5

-2/5

4回補間後

5/5->0/5

15/5

 

 となる。

少し変ですね。

 これは丸め処理(四捨五入)が入ってないためです。

 丸め処理を入れる。

 累積結果に1/2を加えて判定すればよい。累積の初期値を1/2とする。

Yの累積値

Xの座標

Yの座標

Yの目標値

誤差

始点

1/2(初期値)

1回補間後

1/2+3/5->1/10+1

1

3/5

+2/5

2回補間後

1/10+3/5->7/10+0

2

6/5

-1/5

3回補間後

7/10+3/5->3/10+1

3

2

9/5

+1/5

4回補間後

3/10+3/5->9/10+0

4

2

12/5

-2/5

4回補間後

9/10+3/5->0/10+0

15/5

 

 となる。

 さてコードだが、右へr、上へu進ませる場合(2点間の距離が[r、u])、増分u/rを求める必要がある。

 r/uの性質上Real(float,double)を使いたくなるが、整数演算で間に合わす。

補間の距離に依存するが、2の16乗未満の画素数なら、16ビットのunsignedで足りる。

増分は16ビットの下駄を履かせて演算する。

 a=65536×u/r

 こうすると、Msb(最上位ビット)が1/2となる。

 同様に初期値1/2は32768となる。

 この初期値にaを累積させ、Xを1画素進めた時にYを増加させるかをキャリーで判定する。

 しかし、キャリービットを検知する言語でない場合、累積値の減少を判定する。

sample code

 void LineInterpolation( Cpoint p0, CPoint p1)

{

CPoint d= p1 – p0;

if ( d.x == 0 && d.y == 0 ) { return; }

unsigned short a= 65536 * d.y / d.x; // 16ビットの下駄を履かせて増分算出

unsigned short ds=  0×8000; // 初期値を1/2に

Cpoint p;

for( p= p0; p != p1; p.x++ ) { // X方向歩進

// ここに補間点pに対する処理を入れる。

If ( ds + a < ds ) { p.y++; } // キャリー判定とY方向歩進

ds += a; // 誤差の更新

}

}

これはモデルであり、使えるのは

r>=0 && u>=0 && |r|>=|u|、すなわち0~45度の区間に限る。

 老婆心ながら付け加えると、45~90度の区間はX座標とY座標を入れ替えればよい。

更に、-45度~0度の区間であれば、Yの符号を反転しY方向の増分を-1とする。

他の区間も同様で、X,Yの入れ替えと増分の符号反転で対応すればよい。

お気づきかもしれないが、このコードでは終点は描画されない。

 これは、On purpose!

 ちょっとした意味があります。

 次回、円弧補間を書くつもりですのでその時に。

金と力が

最近2,3の問題が持ち込まれた。残念ながら何れも解けていない。今日はその内の1つの問題の解を得ようと、知人の会社を訪ねた。結果はX。透明フィルムの凹凸を検出したいという事。 現在は、人間が、蛍光灯にかざし検査している。その作業も、慣れている人にしか出来ない様である。しかし、干渉顕微鏡であればよく見えるという。少しそちらを調べてみるか。 画像を扱う場合の大きなテーマは、「精度と処理速度を如何に保つか」であろう。精度を上げるためには、視野が狭くなる。被計測物の大きさ/視野の大きさ=取り込み画像数。 今日の被検査物は、1mX1.5m程の大きさである。1回の視野は200万画素のカメラで検出精度を考えるとせいぜい大きくしても2mm程度。 1mX1.5m/(2mmX2mm)≒40万回となる。 30フレーム/毎秒でとると、凡そ13000秒=3時間半。これでは。。。 もうひとつの別のテーマでは、十分な大きさがあり、すでに画像として取り込めている。電子顕微鏡画像であるが、そこに映し出されている画像からの輪郭抽出をしたい。 人間が見れば、確かに輪郭はあるのだが、場所によって濃度差はまちまちである。ゾーベル等、幾つかのフィルターをかけてみたが、人間のように上手くは切り出せない。 自分自身で輪郭が見えるのであるから、それを計算機に教えてやればよいわけだが。悲しいかな、それを明確に述べることが出来ない。確かにある部分はうっすらと暗い線が見える。 であれば、周囲との濃度差で見つけられそうだが。こういったジレンマは、苦痛であるが同時にそれを解けたときの喜びは。 可能であれば1年ほどのコストを掛けて(賭けて)見たいものであるが。

 

イキウメ

三軒茶屋で、劇団イキウメの「獣の柱~まとめ*図書館的人生(下)~」をみた。 客席数約200名ほどの小劇場。知人の息子が出演している関係から、イキウメの作品は何度か観劇させて頂いている。 正直に言えば、劇場でのこういった演劇を面白いと思う事はめったにない。進められるままに、あるいは義理から見ることが多い。 が、イキウメの作品は面白い。先ずプロットが楽しませてくれる。俳優がいい。20代前半から40台前半であろう。 そういっては何だが、こういった演劇を見ているときある種の「痛々しさ」を感じることがよくある。公演に至るまでの苦労と、その結果の落差に対してなのか? しかし、幸いなことに今までイキウメに関してはそれがない。十分に客を楽しませてくれる。終わった後の喫茶店での会話にそれが出ていた。

 

B級ティスト

テレビの番組表を見ていると、「俺たちゃ天使じゃない」が。あぁ、あれだなデニーロの。と、次も同じタイトルが並ぶ。
え!で、をよく見ると、ハンフリーボガードが主演している。知りませんでした。デニーロ版がカバーだったなんて。
録画してみてみると、古きよき時代のほんわかしたいい映画でした。以前にもそういう事がありました。
私は「B級映画」が好きで、記憶に残る映画は「七人の侍」を除きほとんどが[B級」です。もっとも見方によりゃぁ「七人…」も「B級」かな。
その昔新東宝で「地平線がぎらぎら」というのがあり、ジェリー藤尾、天知茂、多々良純といったところ。
これはまさに「B級」の最たるもので、まだ小学生だった私には強烈な印象でした。
同年輩の方たちはご記憶でしょうが、あの当時は、新東宝といっただけでドキドキしたものです。
ところが、何十年か経って「黄金」(ハンフリー・ボガード主演)を見たとき、あれ、あの「地平線はぎらぎら」って、これのカバー?
似たところというと、仲間を裏切り散々苦労の挙句、得た自由あるいは黄金を使う前に死んでしまうといったところ。
でも、その「B級」ぽさが。ところで「B級」の条件に、少ない予算があるなら、やはり「七人…」は違うか。
どういうわけだか、黒澤明が好きになれない。「乱」以降の作品は、見ていません。それ以前は、もれなく見ているつもりですが。
「七人の侍」は、何度見たかわからない。結構好きな作品はあるのですが。「隠しとりで…」「用心棒」「生きる」。
こちらサイドをたのしまさせようという意図がはっきりしているものがいいですね。
最近HNKで見た「集団奉行所破り」、題名からしてB級ティストプンプン。面白かった。泣けました。田中春男よかったぁ!佐藤慶も。
最近よく泣けて...年のせいってぇやつ?
といったわけで、千円で手に入れた切符を持って、久しぶりに映画館(最近はテレビの録画ばかり)へ「東京家族」を、泣くために見に行きました。
おもしろくない、泣けない、少しずつ、それとも急に?感受性がずれ始めている。